帰国.JP /ただいま日本2023
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東京インターハイスクールのジュニアコースは、小学校・中学校に通いながら、米国の高校を卒業するのに必要な単位の一部を先取りできます。そのため、早く高卒資格を取得できるチャンスはありますが、必ずしもそれが目的ではありません。重視しているのは、「自分に合った学習環境と学習ペースで、興味や得意分野をとことん追求すること」。その結果、学ぶことの楽しさを発見してほしいというのが、同コースの狙いですが、愛さん親子もそこが気に入ったようです。「他の学校だと、『海外を見据えてこれを学びたい』と考えている子どもに応えてくれる様子があまり見えなかったんです。帰国子女や不登校の子に親身な対応をしている通信制は他にもありましたが、東京インターハイスクールはバレエや音楽、スポーツといった道を目指す子にも寄り添ってくれます。勉強だけでなく、夢に向かって頑張る子を応援する姿勢が感じられたのが決め手となりました」ンターハイスクールで学んだことで、愛さんの視野が広がったとも感じているようです。「今まで愛は、ピアノ以外のことにはあまり興味を示さなかったんです。でも、を軸としていろいろな学びや気づきを促してくれるので、興味・関心が広がってきたように思います」徴は、好きなことを単位につなげられる点にあります。しかも、「教える」のではなく、対話を重ねて一人ひとりに合った自由な学びを促していきます。「先生」の肩書がなく、「学習コーチ」がマンツーマンでついてくれるのはそのためですが、一般の学校ではないそのスタイルに、愛さんも新鮮さを感じているようです。そう話す愛さんのお母さまは、東京イ東京インターハイスクールでは、ピアノ東京インターハイスクールの学びの特「普通の小学校だと、みんな同じことを学びますが、東京インターハイスクールは自分のペースで進められるのが気に入っています。たとえば、『健康科学』という単位があるのですが、どう学べばいいのかイメージが湧きませんでした。でも、コーチと話していたら、ふと『音楽療法はどうだろう』と思いついたんです。コーチからもそれでいいよと言ってもらえて、自分の興味と学びがつなげられるんだと思いました」そうやって、いろいろな分野や生活に    勉 きっと生きてくると話す愛さん。将来をつながる学びができることは、音楽にもしっかりと見据えた同じ年代の仲間に出会えたことも、良い刺激になっていると言います。「東京インターハイスクールには基本的にオンラインで参加しているのですが、コーチとのやりとりだけじゃなく、生徒交流会などいろいろな生徒と話す機会があって楽しいです。特に、同じように何かに集中して取り組んでいる人が多いのがうれしいですね」トップクラスを目指す者だけが持つ感覚を共有できる仲間と出会えるのは、想像以上に貴重なことでしょう。テクニカルな部分にとどまらない「能力」を伸ばすには最適な環境なのではないでしょうか。強だけでなく、夢に向かって頑張る子を応援する姿勢が感じられたのが選んだ決め手です。2022年の夏、バークリーのサマースクールに参加したときに家族で撮影。「クラシックは楽譜が絶対ですが、ジャズは逆なのが面白いです」と話す愛さんが一番好きなピアニストは、ミシェル・ペトルチアーニだそうです。 東京インターハイスクールは、ピアニストやバレエダンサーなど、才能豊かな子どもたちを数多くサポートしてきました。サポートの際にまず留意しているのは、目標を共有することと、現状を見極めることです。現状と目標の差をいかに埋めていくか、目標を達成するにはどんな学習をしてどのような教養を身につければいいかを話し合って学習計画を立てていきます。 特に小中学生は選択肢も非常に多いですし、いろいろと揺れる年頃でもありますので、話し合いのたびに目標を確認し、学習計画を都度調整するようにしています。59Voice目標と現状を常に共有し、その差を埋めていきます。東京インターハイスクール杉野コーチ

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