帰国.JP /ただいま日本2023
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コロナ禍を経て、多くのお祭りが復活開催。今年の一層の盛り上がりに、期待大。 さて、海外赴任者のみなさんが、最後に日本のお祭りに行ったのは、いつでしょうか…。というのも、パンデミック以降、多くのお祭りが中止、あるいは規模の縮小を余儀なくされました。 しかし、それから丸3年の2022年。コロナ禍を乗り越えて、全国で多くのお祭りが、続々と開催されました。 まず「日本三大祭り」と言えば、京都の祇園祭、大阪の天神祭、そして東京の神田祭。うち、京都の祇園祭はコロナ禍以降、神事などに絞って開催していましたが、昨年7月、祭の見どころである「山鉾巡行」が3年ぶりに開催されました。江戸後期から196年間、休み山となっていた鷹山の復活も話題になり、日本のお祭りの復活を感じるニュースとなりました。 同じく三大祭りの大阪の天神祭も、これまで規模を大きく縮小して開催していましたが、たくさんの人びとが集大夏祭り」は、青森ねぶた祭、秋田竿まる「陸渡御」が3年ぶりに復活。大阪市内を神輿が練り歩き、久々にお祭りの活気が街にあふれました。なお、通常は約3000人が参加する行列ですが、人数制限を設けて半分以下の参加で実施。また、人出が多くなる「船渡御」と「奉納花火」は感染拡大防止のため本年も中止。こちらは、今年の開催に期待が膨らみます。残る神田祭は、奇数年の開催となるため、こちらも今年の動向が注目されます。 日本三大祭に続いて有名な「東北四燈まつり、仙台七夕まつり、そして山形の花笠まつり。昨年は久々に四大祭そろっての開催となり、東北の夏を賑わせました。 特に青森ねぶた祭と秋田竿燈まつりはコロナ禍以来、3年ぶりの実施。この間、ねぶた祭では、ねぶた師の収入と発表の機会の確保を目的としたクラウドファウンディング実施。集まった資金で、14名のねぶた師による合作の特別ねぶたが制作され、お祭り本番で公開されました。 また、仙台七夕まつりは2020年は中止したものの、2021年と2022年は規模を縮小して開催。主役である七夕飾りは、本来、吹き流しを手でかき分けながら進んで楽しむものですが、この2年は通常よりも高い位置に吊るし、手が届かないように飾り付け。こちらも今年は従来の形に近づけるかどうかが期待されます。 夏祭りといえば「踊り」も見逃せません。阿波踊り(徳島県)は2021年は屋内を中心に規模を縮小して開催されましたが、昨年は屋外に桟敷を設置し、ほぼ従来の形での開催となりました。 一方、岐阜県の郡上おどりは3年ぶりの開催。しかしながら、夜通し踊ることで有名な「徹夜踊り」については、終了時間の切り上げ・入場制限の上での開催となりまし 沖縄全島エイサーまつりは感染拡大た。また、西馬音内盆踊り(秋田県)も踊り手の人数を絞るなど規模を縮小。しかしながら3年ぶりに観客を入れての開催が叶いました。 富山県の越中おわら風の盆は3年ぶりの開催へ。季節の風物詩が久々に帰ってきた貴重な夏となりました。 多くのお祭りで3年ぶりの開催となりましたが、感染拡大のため、中止を余儀なくされたお祭りも。のため開催予定1か月前に中止を決定。一部のイベント及び秋に代替イベントとしてエイサーin沖縄アリーナが開催されました。また京都の葵祭も感染拡大のため、人が多く集まる「路頭の儀(行列巡行)」が中止となりました。日本の「お祭り」が戻ってきた。■園祭の山鉾巡行が3年ぶり開催。東北四大夏祭りも、久々の開催へ。人が多く集まる「踊り」も、じわじわ、復活へ。とはいえ、まだ「コロナ禍」。中止となったお祭りも。89NIPPON NO OMATSURI 2023

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