2000年より小学校3年、4年で英語が学習活動として導入され、5年、6年生では正式な教科となりました。また一昨年春から導入された中学の新学習指導要領において英語教育は抜本的に強化され、従来1200単語程度であった学習レベルが小学生からの学習も含め2500単語程度まで一気に引き上げられました。教科書の文章レベルが上がるだけでなく、読む・聴く・書く・話す4技能のバランス良い指導が要求されています。さらに今年から高校における学習指導要領も大幅に強化され、5000語程度の単語の習得や毎年長文化が進む文章読解力に加えてスピーキングやライティング力も必要となります。 大学入試ではセンター試験が廃止され、一昨年の春から大学入学共通テストが導入されました。2019年のセンター試験では合計4200程度であった語数が、共通テストでは6000語強と4割以上も増加し、文法問題は姿を消し、もっぱら長文読解力を試す内容と様変わりしました。しかも全体の5割がこうした読解問題、残りの5割はリスニング問題になりました。また、多くの私立大学ではすでに英語外部検定試験利用入試が実施されており、TOEFLやIELTS、英検などの外部試験でCEFR（欧州言語共通参照枠）のB2レベル（英検なら準1級、IELTSなら5.5レベル）以上の成績があれば有名大学の入試で圧倒的に有利になります。首都圏では早稲田、上智、東京理科大、明治、青山、立教、中央、法政、また関西では関学、立命、関大など難関大学入試において別枠で有利な受験が可能となり、一般入試でも英語に大幅な加点、または高得点に換算されるなどB2レベル取得者には圧倒的なメリットがあります。 グローバル社会に通用する人材育成に向けて大胆な改革を進め、国際競争力を高めるべく取組んでいる大学にとって交換留学に参加できる英語力を有する学生や、留学生と競い合い英語で単位を取得できる力を持つ学生を受け入れることには大きな意義があるのです。 こうした流れの中、英語を入試科目として選択できる「英語選択入試」を導入する私立中学校が首都圏を中心に増加を続けており、2023年の春には141校が実施し、首都圏の中高一貫校の約半数が英語を活用した入試枠を設けていることになります。中学に入学する段階で既に英検3級以上の英語力を有する生徒に門戸を広げ、生徒の英語レベルに合わせたきめ細やかなクラス設定や指導を通して、よりレベルの高い英語教育を推進するチャレンジ精神あふれる学校がこれからも年々増加していくと思われます。 以上、お伝えしてきた英語教育および入試の潮流を海外子女・帰国子女の保護者である皆さんはどう捉え、どんな準備をしていけば良いのでしょうか。文法訳読方式の旧態依然とした入試問題はすでに過去のものとなりました。スピード感をもって大意把握できる長文読解力やハイレベルなヒアリング能力、そして柔軟な発想で積極的に英語表現できる発信力が求められ、今や中学入試でも大学入試でも帰国子女のもっている英語力が大いに活用できる環境が既に整っています。低学年で帰国した帰国子女にとっても英語選択入試では、帰国枠受験のように帰国後3年以内などの制限がないため、英語力を活用した中学受験の選択肢が大幅に広がりました。次のページ以降で2024年2月に実施される英語選択入試の学校別の受験日程や試験内容、また学校からのメッセージを紹介（抜粋）していますのでご覧ください。グローバル教育に積極的に取り組み、大学入試実績を年々伸ばしている学校も多く、入学後も英語取り出し授業など手厚い英語指導も考えると帰国子女の有力な進路の選択肢となります。 また、帰国枠受験においても帰国時期に関わらず受験できる素晴らしい学校が首都圏では年々増えています。11月、12月から1月までは帰国後の期間制限のない帰国枠受験に取組み、さらに2月初旬には英語選択入試に取組むという重層な受験計画が可能なのです。今や低学年層での帰国生も英語力を磨き続けていれば、幅広く受験に英語を活用できる道が広がっていることをぜひご理解いただきたいと思います。 子どもたちが海外生活で必死に身につけた英語力の価値を確信してください。そして維持・向上させるべく取り組み、中・高・大と英語を武器として活用し、将来、国際的に活躍する人材として育っていく道を確かなものとして頂きたく心より願っております。抜本的に強化される 英語教育大学入試でも 英語の大変革が英語選択入試の活用帰国枠受験も活用して58首都圏において約20年間、約8000人の帰国子女を指導してきた英語専門塾。特に小学低学年の帰国生の英語維持・育成のノウハウには定評があり、帰国枠受験や近年広がっている英語選択中学入試に繋げていく指導にも多くの実績がある。情報提供： EFFECTインターナショナル・スクール由が丘校・池尻大橋校・たまプラーザ校・祖師谷大蔵校・用賀校・新浦安校EFFECT International School英語選択中学入試の拡大−英語を軸とした幅広い受験が可能に−
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