帰国.JP /ただいま日本2024夏号
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プロローグコロナ禍での海外赴任今回お話をお伺いいたしました西様は、2017年10月にご家族と一緒に東京から中国、上海へ赴任されました。赴任中、コロナ禍により日本に一時帰国。半年後にご自身のみ中国へ再渡航し、しばらくは上海での勤務を再開されましたが、5か月後に南京、合肥の2拠点勤務への異動となりました。2024年1月に帰国され、勤務先となったのは宇都宮。ここでの赴任中は奥様とお二人のお嬢様もご帯同されていましたが、コロナ禍一時帰国時での滞在地、また中国へ再渡航の際も、ご家族は西様とは離れた生活となったようです。コロナ禍の影響で、ロックダウンなどによる行動制限を余儀なくされ、海外赴任の中止や、赴任中の駐在員が赴任先より日本へ帰国するケースも多くみられました。海外赴任が再開されても再渡航が許可されたのは「本人のみ」だったため、西様もご家族とは離れた生活を強いられたとのことです。当初の上海へのご赴任時には、ご家族は半年遅れでのご渡航。しばらく上海ではご家族が一緒に生活をされていましたが、中国におけるコロナ禍が拡大しつつある2020年1月に家族全員で帰国。その際、西様は東京での勤務となりましたが、ご家族は奥様のご実家がある九州で生活されたそうです。帰国して半年が経った2020年8月より中国へご本人のみの再渡航となり上海での勤務を再開されましたが、2021年1月に勤務先が南京、合肥の2拠点となりました。ご家族は九州ご実家での生活を続けられていましたが、2022年7月に上海へ渡航して現地での生活を再開することになりました。ただし、西様は中国内では単身生活だったそうです。合肥から上海へは高速鉄道で約2時間半、南京からは約1時間を要しますのでご家族とは週末に過ごされたそうです。西様の中国勤務のご経験は初めてではなく、過去にも会社の制度に基づく福建省での1年間の業務研修経験があったそうです。この研修期間に、同じ福建省に別の会社から海外赴任をされていた奥様と知り合ったのだと教えてくださいました。奥様は中国へは駐在員としてのご勤務、西様は中国業務研修に参加する以前は中国語のご経験がなく、「今でも妻の方が語学は堪能です」とのこと。研修時の中国語はスタッフとの実践的な会話を通じて独学で修得。2017年からの本赴任中に悔やまれたこととして「赴任前に中国語の学習をしっかりとやっておけばよかったと強く感じました」と振り返ります。上海は日本からの駐在員も多く、日本の物資も他地域に比べ豊富です。治安の面で12〈 中国から帰国の西様 〉海外赴任の経験をこれからの生活に生かしたいコロナ禍での苦労を乗り越えて

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