帰国.JP /ただいま日本2024夏号
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ました。 12歳のとき、YouTubeで日本のお笑い番組に夢中になって、「言葉がわかればもっと楽しいはず」と思ったんです。ところが当時、私が住んでいる地域では本格的に日本語を勉強する場所がありませんでした。書かれていたので、英語を学ばないと日本語ができないと思い、インターナショナルスクールに入学したんです。でも、やらなければいけないことがとても多くて、自分の時間はほとんど取れませんでした。「このままでは日本語の勉強ができない」と焦って両親に相談し、オンラインで学べる学校はないか探して「東京インターハイスクール」を見つけたんです。コと笑顔で接してくれたので、全て吹き学力ばかりを見られましたが、東京インターハイスクールは、ルチアという1人のが支援できるかを真剣に考えているのが私は子どもの頃から日本に興味がありやっと入手した日本語の教材は英語でとても不安でしたが、最初からニコニ飛びました。それまで通った学校では、人間と真正面から向き合ってくれて、何すごく伝わってきました。そういう経験は初めてだったので、面接後に「私が行東京インターハイスクールには授業も     学テストもなく、先生もいません。カリキュラムも自分で決めます。学習内容も、興味関心や目標に合わせてアレンジします。それをサポートしてくれるのが、学習コーチです。適宜提案やアドバイスをしてくれますが、選択や決定は必ず自分でしなければなりません。おかげで自律的に学くべき学校だ」と強く思ったのを覚えています。ぶ習慣が身につきました。それに、希望どおり日本語をしっかり学べました。入学前にも独学で頑張っていましたが、日常会話程度しかできなかったんです。私は、日本の大学へ進学したかったので、日本語のレベルを上げなければならないと思い、カリキュラムも全科目を日本語に絡めた内容にアレンジしました。コーチの本藤さんは、「大学に進学後も苦労がないように」と、日本の高校目ーーー東京インターハイスクールに入学しーー東京インターハイスクールは学力入た経緯をお聞かせください。試がなく、書類審査と面接のAO入試です。日本の学校と面接をするのは大変ではなかったですか?ー東京インターハイスクールでの勉強は、どのように進めていったのでしょうか?力だけで判断せず、1人の人間として接してくれた学校は初めてだった標に合わせた学習を自分で設計するから意欲的・自律的に学ぶ習慣がついたグランズナ・ルチア・セラフィナさん2000年ドイツ・アインハウゼン生まれ。東京インターハイスクール卒業後、2020年に関西大学文学部に入学。2024年3月に総合人文学科国語国文学専修を卒業。2024年4月より京都大学大学院人間・環境学研究科言語科学専攻に在籍中。56主体的に学ぶ力が身につき、国境を越えて活躍する人材を輩出する注目校現在、京都大学大学院で言語学を専攻しているルチア・グランズナさんは、ドイツで暮らしながら東京インターハイスクールで学びました。なぜわざわざ海外からオンラインで日本の学校に入学したのでしょうか。ルチアさんに詳しく話を伺いました。 ドイツ人の私が 「東京インターハイスクール」に 入学した深いワケ

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